HRN通信 ~「今」知りたい、私たちの人権問題~

日本発の国際人権NGOヒューマンライツ・ナウが、人権に関する学べるコラムやイベントレポートを更新します!

HRNインターンに聞く③「人権問題は身近なもの。投稿からアクションに繋げるための秘訣」

 

f:id:humanrightsnow:20210702105509p:plain

 

ヒューマンライツ・ナウ(以下、HRN)でインターンをしている学生同士のインタビュー企画「HRNインターンに聞く」シリーズ。第三弾の今回は、ビジネスと人権プロジェクトのインターンとして活動している、豊吉里菜さんに話を聞きました。

 

「投稿を見てくれた人たちが、何らかのアクションを起こしてくれたら嬉しい」
そう語る豊吉さんが、投稿づくりで大切にしていることとは?

 

インタビュイー:豊吉里菜(ビジネスと人権プロジェクトインターン

インタビュアー:金田花音(広報インターン

 

 

ビジネスと人権プロジェクト専任インターンとは?

 

金田:まずはビジネスと人権プロジェクトのインターンさんは、主にどのような活動をしているのか、教えていただけますか?

 

豊吉:ビジネスと人権プロジェクトでは、企業が関連している人権侵害の問題について取り組んでいます。インターン生としては、主にSNSでの広報を行ったり、報告書の翻訳、声明作成の補助などにも取り組んでいます。

 

「産業別に学ぶビジネスと人権」とは?

 

金田:豊吉さんがこれまで作成した投稿には、どのようなものがありますか?

 

豊吉:私が担当しているのは「産業別に学ぶビジネスと人権」というシリーズです。色々な産業ごとに、どのような人権問題が起こっているのかをまとめています。

 

製品やサービスなどを通して、私たちも人権侵害に関わっているということを知ってもらいたいという気持ちがあります。例えば、児童労働などは日本で起きていないし、あまり関係がないと思う人もいると思いますが、実際は製品やサービスを通して繋がってしまっている。そのようなことを投稿を通して知ってもらいたいと思っています。

 

金田:ファストファッションの問題などは知っていたのですが、豊吉さんの投稿を見て、ネットショッピングの問題など、知らなかった業界の問題についても知ることができました。

 

豊吉:ファストファッションなど、元々言われてきている業界についても投稿してきましたが、サービスのように、あまり問題について取り扱われていないものも取り上げるようにしています。最近では、Uber eatsの配達員に代表されるような、ギグワーカーの人権についての投稿をしました。

 

www.instagram.com

www.instagram.com

 

動画紹介を通して、人権問題をより身近に

 

金田:実は「ギグワーカー」という言葉は、豊吉さんの投稿を通して初めて知りました...!このように産業別で投稿を行うことにした、きっかけなどは何かありますか?

 

豊吉:そうですね、元から、投稿を見た人が何らかのアクションを起こしてくれたらいいなという気持ちがあって、最初は動画紹介を行いたいと思っていたんです。そこから産業別の人権問題について投稿するシリーズに繋がりました。今でも投稿の最後に、ドキュメンタリーなどを紹介しています。

 

しかも今はコロナの影響もあって、家で動画を見る機会って増えたじゃないですか。だからこそ、人権問題なども動画で学べるんだということを、紹介したかったです。

 

金田:なるほど!アクションに繋げる上で、動画を紹介するのはとてもいいですね!「問題があるのはわかる。でもどうすれば?」という人はとても多いと思うので。

 

豊吉さんのお気に入りの投稿。その理由は?

 

金田:豊吉さんのお気に入りの投稿を教えてください!

 

豊吉:コスメ産業の投稿です。自分自身知らないことが沢山あったので、作っていて勉強になりました。口紅やファンデーションをはじめコスメは幅広いので、その分色々な原料が使われていて、それに関わる様々な問題が存在しています。

 

また最近は、自然派コスメや動物実験を行っていないコスメなどもありますよね。結構目にする機会も多いし、肌や動物に優しいというポジティブな印象があります。しかし調べてみると、中にはコスメが作られる過程で、児童労働や長時間労働などの人権侵害、環境問題に関わっているものもあり、深刻な問題があることも分かりました。

 

www.instagram.com



投稿づくりで大切にしていること

 

金田:投稿を作成するときに、大切にしていることはありますか?

 

豊吉:やはりまずは「関心を持ってもらうこと」が大切だと思っているので、私たちの生活に結び付くような投稿を心掛けています。特に、インスタグラムを見ているのは若い世代が多いと思うので、そのような人たちが普段買っているようなものや、興味を持ってもらいやすいものを取り上げるようにしています。

 

あとは投稿をする時期も考えています。

例えばチョコレートの問題を扱うならバレンタインデーと合わせるなど、生活にもっと結びつけられるように工夫しています。もちろんイベントと関連付けられないときもありますが、できるだけ頑張っています!

 

www.instagram.com

www.instagram.com

 

これから投稿を見る人へ

 

金田:最後に、これから投稿を見る人へメッセージをお願いします!

 

豊吉:普段の買い物を通して、私たちは人権侵害に関わっていることがあるということを、投稿を通してぜひ知ってほしいです。そこから、日常の行動の中で問題解決のためにできることを考え、アクションを起こすきっかけになれば嬉しいです!

 

最後までお読みくださりありがとうございました!

豊吉さんの作る「産業別に学ぶビジネスと人権」シリーズは、消費者である私たちにとって、実際はいかに「人権問題」が身近なものなのか、とてもわかりやすく教えてくれます。

ぜひこの機会にHRNのインスタグラムをチェックしてみてくださいね!

 

***
ヒューマンライツ・ナウは、日本発の国際人権NGOです。
世界でも最も深刻な人権侵害を調査し、声をあげられない被害者に代わって告発し、解決を求めて国際的な活動を展開しています。
私たちがこのような活動を継続するには、みなさまのサポートが必要です。
現在、夏募金キャンペーンを実施中ですので、この機会に是非温かいご支援をよろしくお願いします。
▷▷https://hrn.or.jp/donation/summer2021/

◆1日33円~のご寄付で団体を支えていただくマンスリーサポーターも募集中です!サポーター様限定の特典もございますので、是非ご検討ください。
▷▷http://hrn.or.jp/donation/monthly_supporter/

 

(文=金田花音)