HRNインターンに聞く④「人権問題への興味をただの興味で終わらせない!~どのように行動に移し、人権問題にアプローチしているのか~」
ヒューマンライツ・ナウ(以下、HRN)でインターンをしている学生同士のインタビュー企画【「HRNインターンに聞く」シリーズ】。第4回目は、HRNの女性の権利プロジェクトで活動されている、松下真菜さんにインタビューしました。
今回は、松下さんがなぜ人権問題に興味を持ち、HRNのインターンを始めたのか、また活動への思いを語ってもらいました!
インタビュイー:女性の権利プロジェクトインターン 松下真菜
インタビュアー:ビジネスと人権プロジェクトインターン 石田琴音
人権問題に興味を持った理由
松下さんがHRNでインターンを始めた理由の一つは、もともと人権問題に興味があったからだそうです。何をきっかけに興味を持ち始めたのでしょうか?
松下さんの祖父母は戦争体験者ということもあり、第二次世界大戦についてや、戦時下の性暴力にが関心があったといいます。
大学1年時の2019年の夏には、ドイツへ赴き、3週間の環境保護の国際ボランティアに参加。その時に、ドイツの隣ポーランドにある、ナチス・ドイツがユダヤ人を強制的に収容していたアウシュビッツ収容所に足を運んだそうです。
そこで、現代においての「人権」の起源のようなものに触れることができたそうです。
また、国際法のゼミで人権に関する模擬裁判の大会に参加したり、
大学の講義で人権問題について学んだりする中で、ますます人権問題に興味を持っていったといいます。
HRNでインターンを始めた理由と活動
そこで、松下さんは
”人権を学ぶだけではなく、認識をもって行動に移したい”
と思い、アドボカシー活動を行っている団体を探して、HRNに応募したそうです。
実は、インタビューの時、松下さんはHRNでインターンを始めて約2カ月。しかし、その2カ月で、松下さんはすでにたくさんの活動をされています!
- ウェビナー「スポーツと機会の平等~タイトル9の理念をどう反映させるのか~」のイベント報告書作成。
【イベント報告】4/2開催「スポーツと機会の平等~タイトル9の理念をどう反映させるのか~」 | ヒューマンライツ・ナウ
- 「性犯罪に関する刑事法検討会」のとりまとめ報告書案作成と記者レクイベントレポートの執筆。
*イベントレポート*4 月28日開催 記者レク「性犯罪に関する刑事法検討会」 取りまとめ報告書(案)を読む〜刑法改正はこれからどこへ向かうのか〜 - HRN通信 ~「今」知りたい、私たちの人権問題~
- 性的同意年齢と刑法改正についての投稿。
なぜ性的同意年齢の投稿を作ったのか。
女性の権利プロジェクトインターンの松下さん。どうして、このトピックを取り扱ったのでしょうか。また、どのような思いが込められているのでしょうか。
大学2年生のころまで、刑法改正についてあまり知らなかったそうですが、大学の講義で性的同意に関する問題にについて学び、先進国である日本でも隠れた人権侵害が多くあることを知ったそうです。
刑法改正についての様々な議論がある中でも、性的同意年齢に焦点を当てた理由は、”私たちにとても近い問題であるから”だそうです。
松下さんは、性的同意年齢が13歳という点について、
”自分が13歳だった時のことを考えると、自分は意見ははっきり言える方だけど、大人から言われたときにNOと言い、抵抗できるかと考えたときに怖く感じた。”
”性教育をも十分に受けていない13歳であっても、意思表示をはっきりしなければならないのは難しいことと思う。学校の先生等に強制的に迫られてしまった場合でも、子ども側に抵抗したか、脅迫されたのかの説明責任が課される。そこが一番の問題点。”
こちらの投稿を見て、刑法改正の重要性や性的同意年齢の問題点について知った方、理解を深めた方も多いのではないでしょうか。松下さんの思いは、投稿を通してたくさんの人に伝わっていることでしょう!
日本の人権問題について
松下さんは、日本の人権問題について
”「日本は先進国だから」 、「日本は平和な国だから」ということで人権問題への対処はできていると思っている人も多くいると思うが、それは間違った認識であって、身近なところに問題は隠れているということを知ってほしい”
”入管法など、日本には人権に関してグローバルスタンダードに到達していない法律や制度が多々見受けられます。他国で保護されている権利が日本で無視されている、という状況が決してあってはならない。”
と語りました。だからこそ、松下さんは日本の人権問題にフォーカスして、この現状を広めていきたいそうです。
松下さんが次のSNS投稿に取り上げる予定のトピックは「経口中絶薬」です。
”中絶を選ぶ過程には、望まない妊娠をしてしまったり、性犯罪の被害にあわれた方もいらっしゃいます。女性には中絶という選択をとる権利があるということを伝えたい。”
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
ぜひ、インスタグラムで性的同意年齢の投稿をチェックしてみてくださいね!
(文=石田琴音)